いざ、終活を始めようと思い立っても何から最初に準備に取り掛かるべきか… 悩ましい問題ですね。
家族や周囲に対して、遺品整理や相続の負担を軽減するための生前整理では、あらかじめ土地建物や骨董品を売却し、現金化を行いたい方もいるでしょう。
また、保険の申請や各種契約名義の変更・解約にあたって、銀行引き落としされていること、会員登録などのリストアップも生前整理の一つです。
更に終活では、お葬式やお墓など、未経験な事柄にも取り組む必要があるため、とても大変そうなイメージがありますよね。
しかし、ご安心ください!
終活は、最初の準備方法さえ分かれば、後はスムーズに捗ります。
結論から申し上げると、タイトルのとおり。
『終活の始め方は、断捨離から!』がお勧めです。
生前整理の一環として、また人としてのモラルやマナーとして、近辺整理の必要性を理解している方は多いと思います。
しかし、なぜ断捨離が必要なのか?
終活で最初に行った方が良いのか?
…疑問ですよね。
ここでは、『終活を断捨離から始める理由』について、詳しく解説します。
また、『終活での断捨離を上手に行うコツ』について、手順やポイントを分かりやすくまとめています。
簡単終活!賢い終活の始め方です。
どうぞ手軽に学び、ご活用いただければと思います。
目次
終活を断捨離から始める理由とは?断捨離で養える、アノ知恵!

断捨離とは、次のように、ヨガの行法が語源といわれています。
断:入ってくる要らない物を断つ
捨:家にずっとある要らない物を捨てる
離:物への執着から離れる
しかし、ヨガがインドのバラモン教が由来なのに対して、実は、断捨離とは、仏教由来ともいわれています。
それは、悟りを開いたお釈迦様の教えが、断捨離で求められる要素と等しいためです。
仏教における出家修行は、まさしく究極の断捨離です。
仏教の教えとは、煩悩を無くすこと、物事を中立に捉えること、執着から離れること、見返りを求めないことなど。
つまり、断捨離とは、お釈迦様の知恵を学ぶことができる取り組みなのです。
冷静かつ客観的に物事を判断し、自らの価値観の基準を定めるテクニックを養うことができる術となります。
終活では、生前整理のみならず、葬儀やお墓の準備など、多くの判断や選択を伴います。
時に、専門家への相談が必要な難問と向き合うこともあるでしょう。
しかし、答えを出すのは、あくまでも自分自身。
断捨離によって培った判断力は、きっと幅広い分野で役立つことでしょう。
日本では、初詣や、お葬式やお墓参りで、仏教や神道に触れる機会が習慣として根付いているため、多くの方にとって、断捨離は受け入れやすい存在であるといえます。
ご参考までに、2019年の日本の宗教統計調査をお伝えすると、神道と仏教の信仰比率は、ほぼ同率でトップとなります。
また、同年の日本の人口、約126,167,000人を加味すると、2つ以上の宗教を複合的に信仰している傾向も判明しています。
- 信者総数:181,329,376人
- 神道系:87,219,808人(48.1%)
- 仏教系:84,336,539人(46.5%)
- キリスト教系:1,921,484人(1.1%)
- その他諸教:7,851,545人(4.3%)
参考 宗教統計調査結果(文化庁)
参考 宗教統計調査結果(総務省)
終活での断捨離のコツ!絶対失敗しない断捨離の方法とは!

活では、生前整理を踏まえて断捨離を行うことが理想です。
とはいえ、長年に亘って様々な物に囲まれて過ごしてきた家の中。
スッキリと片付いた我が家での暮らしに憧れがあったり、断捨離の必要性を理解できたりしていても、いざ自分にできるかどうか、不安な方もいらっしゃることでしょう。
さて、断捨離は、どこからどのように着手したら良いのでしょう?
ここでは、終活における断捨離の実践方法について、コツを解説します。
終活での断捨離のコツ1 断捨離は『身近で簡単な場所から生前整理を意識』
キレイに片付いている家の中は、居心地が良いですよね。
終活での断捨離では、普段よく目に触れる場所のうち、小さなスペースから手掛けることをお勧めします。
生活の中で目に触れる場所が徐々に片付いてゆくことは、断捨離の遣り甲斐となるためです。
無理なくコツコツと進めることが有意義な時間であれば、それ自体が終活として、意味のある取り組みになります。
やり遂げることを目標に、焦らずにじっくりと断捨離を行ってください。
たとえば、キッチンの食器棚や、流し台の収納庫、洗面所の収納スペースなど、引き出し一つずつでも構いません。
キッチン周りには、長年使っていない食器や鍋があったり、洗面所ともども、記憶にない洗剤などのストックが余分にあったりと、不要な物は増えがちです。
一方で、「要る」「要らない」と分類するにあたっては、判断に迷う物も多々あります。
たとえば、写真や思い出の品、親や子どもの品など、思い入れの強い物がこれらに該当します。
これらの判断が難しい物は、後回しにしましょう。
また、この際、生前整理に必要な資産となる物や、名義登録が行われている契約書は、後々リストアップしやすいように、できるだけまとめて陳列や収納を行います。
終活での断捨離のコツ2 断捨離における『3つのポイント』と『手順』とは?
せっかく家の中がキレイになっても、再び物が散乱してしまっては、断捨離の成果とは言い難い状態です。
そのためには、認識や意識が不可欠となります。
断捨離を成功させる秘訣は、次の3つのポイントです。
終活での断捨離における3つのポイント
- すべての物を出して清掃する
- 種類ごとに在庫数量を把握する
- 必要な物以外は残さない・買わない
続いて、具体的な断捨離のし方です。
次の順番で取り掛かることが最良です。
断捨離の手順
- すべての物を出す
- 種類ごとに物を分類する
- 数や量を確認しながら必要な物を残す
- 不要な物のうち売れない物を処分する
- 不要な物のうち売れるかもしれない物をまとめる
- 収納場所を清潔に清掃する
- 必要な物を種類ごとに収納する
- 売れる物を売却して売れない物を処分する
- 必要な物以外は買わないようにする
- 折を見て全工程を繰り返す
断捨離ブーム到来!断捨離は終活や生前整理だけではない現代志向

終活は、断捨離から始めることが最良な理由と、生前整理に最適な断捨離の方法について、ご説明しました。
まとめると、次のとおりです。
1.終活を断捨離から始める理由とは?
冷静かつ客観的に物事を判断し、自らの価値観の基準を定めるテクニックを養うことができる術のため、終活の全般において判断や選択に役立ちます。
2.終活での断捨離で重要なこと
- 身近で簡単な場所選びから開始して完遂を目指す
- 生前整理を意識する
3.終活での断捨離における3つのポイント
- すべての物を出して清掃する
- 種類ごとに在庫数量を把握する
- 必要な物以外は残さない・買わない
コロナ禍の今年、おうち時間が増え、最も注目を浴びたのは、断捨離というニュースもありました。
それほどまでに、日本人にとって受け入れやすい断捨離は、性別や年齢を問わず、時間があればやりたいこととして、多くの人が支持しています。
終活とは、生前整理に関わらず、本来、こういった自分らしさを育む有意義な取り組みであることが理想です。
終活での断捨離がこれからの皆様の人生を豊かにするきっかけとなれば幸いです。
どうぞ、お役立てください。